第2バイク部隊が美波町に到達したときはすでに、第1バイク部隊は牟岐町に向かっていた。
海岸では、美波町の職員と、空挺部隊のサポート人員が、いつ到着しても「支援物資」を受け取れるように待ち構えていた。
空挺部隊とのデジタル無線から、「アゲンストの風が強く、前に進めない」と一報が入った。
高度500Mで移動するパラモーターに、気象異常の10Mの風が直撃していた。
一目、パラモーターの着陸を見てみたいと待機していたバイク部隊は、とても残念そうな面持ちで美波町から牟岐町に移動を始めた。
1時間30分の向かい風との戦いの後、燃料切れでの不時着を避けた空挺部隊は、DP地点の那珂川に引き返すことを勇断した。
追い風を受けて阿南市に向かったパラモーターの4名は、あっという間の、10分ほどで飛び立ったDP地点に到着することができた。